ポルシェ914は60年代末から70年代半ばまで生産されたスポーツカー。
ボディはポルシェ社が製造していたが、エンジンなど多くの部分でフォルクスワーゲン社のそれを流用していた。このため、ワーゲン・ポルシェの異名を持つ。
当時はフォルクスワーゲン社がビートル系からの脱皮を図っていた時期であり、ポルシェ社は安価な入門者向け製品を欲していた。両社の利害がマッチした結果生まれたモデルと言える。
デザインは他のポルシェ車と大きく異なり、直線的なライトウェイトスポーツ風だった。またエンジン配置もミッドシップ後輪駆動で、重量配分を均等に近づけ、運動性能向上が図られていた。ただそれゆえにトランクスペースは狭く、また2+2にもできなかったため、実用車としては難があった。
にもかかわらず、既存部品の流用によるコストダウンがきいたのか、当時の911シリーズよりも一桁多く生産・販売されている。
その後、後継としてフォルクスワーゲン・アウディ・スポーツが企画されたが、ポルシェ社の経営陣交代によって方針は大きく変わった。ポルシェ社は924をエントリーモデルとして位置づけたが、その日本での価格は400万円台だった。
また、フォルクスワーゲン社は独自のスポーツモデルであるシロッコを売り出したが、こちらは約390万円だった。914のそれが215万円だったから、いずれもおよそ倍である。
当時は日本がフェアレディZやRX-7を安価に販売していたから、似たような価格帯で勝負しても損、と判断されたのかもしれない。だが、もしその流れが今日まで残っていたら、世界にはより魅力的でスポーティな車が広まっていたかも知れない、とは思う。
などとありえもしなかったことを妄想しつつ、今日はWiiでエンジョイダイエット。
ここのところ少々体調が悪かったので、リハビリも兼ねて。
わしももっと若いうちにビリーにであっていればなあ(ないない)。