アントノフAn-225<ムリヤ>はウクライナ(旧ソ連)のジェット輸送機。世界一重い飛行機として知られる。その公称ペイロードは実に250tにおよび、西側(今時言わないか…)最大の輸送機ロッキード・マーチンC-5<ギャラクシー>の118tの倍以上だ。
An-225は宇宙往還機<ブラン>や巨大ロケット<エネルギヤ>を輸送するために開発された。ベースとなったのはAn-125<ルスラン>で、主翼の延長やエンジンの追加(4発→6発)、双直尾翼への変更などが施されている。
しかし、この巨人機の誕生後、ソ連は崩壊し<ブラン>計画は中断された。現在稼働しているのは1機のみで、そのたぐいまれなペイロードを活かし、商業輸送に用いられている。2号機の製作が進行中との話もあるが、現状は定かではない。これだけの巨人機だから、TSTO(二段式宇宙往還機)のフライバックブースターとするにはもってこいだと思われるのだが。
もし<ムリヤ>に意思があるなら、自らの能力と関わらず、外的要因でその活動の場が狭められたことを嘆くだろうか。それとも、まだ新たな道を模索し続けようとするだろうか。
非力なわしは、今日もとりあえずできる範囲であがこうと最終プログラム。ほら、一応今年のブートキャンプおさめだし。
さてようやくどうにか厄から脱出する訳だが、その先はどうなることやら。このまま朽ち果てるか、それとも<ムリヤ>のように新たな道へと踏み出すのか?