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asahi.comのTV視聴と言葉の遅れ、因果関係「不明」という記事に、正直驚いた。 自閉症が後天性の障害ではないというのは、すでに一般的な常識になっていると思っていたのだが。 あえて小児神経学会がこのような発表をしたということは、未だに周囲の理解を得られずに悩み苦しんでいる方が少なくないということなのだろう。 憤りを禁じ得ない。
ハンセン氏病しかり、HIV感染しかり。 「そりゃそうなんだろうけど、でも」という言い訳。
ケストラーが『機械の中の幽霊』で絶望をもって書いているように、人間という存在の本質は(少なくともその一部は)反知性的で暴力的な闇、「悪魔」と呼ばれるものなのかも知れません。
これを解決するベストの手段がただちに見つからない以上、例えばかつてオスマン朝が宗教や民族間の衝突を強権をもって阻止していたように、権力を付与された理性的なシステム(国家、マスメディア、その他)の介入に期待するのが次善の策なのではないかと自分の専門上、考えてしまうのですが、問題はそのシステムの構築とメンテナンスにあるわけで。難しいものです。
投稿情報: ばべる | 2004-07-19 19:10
そう言えば、指摘されているのをあまり見かけませんが、ケストラーの提唱したホロン・テーゼは、今まさに非線形科学の姿で大きく成長を遂げようとしていますね。
投稿情報: ばべる | 2004-07-19 19:20
すいません、また勉強します…。
投稿情報: Hi-Low-Mix | 2004-07-19 20:30
A.ケストラー『機械の中の幽霊』ちくま学芸文庫
生物学を軸としたエッセイ。 筆者はユダヤ系の科学ジャーナリスト、元共産主義者、作家で、訓練を受けた専門の研究者ではないのが、この著作の長所であり短所であるところです。
この本の主張の要点はおおよそ3つで、 ・デカルトに始まる心身二元論=人間機械論=線形パラダイムへの痛烈な批判 ・線形パラダイムに代わるものとしての単位「ホロン」(ホロンは、言わば相互に秩序づけられ、関連づけられたゲシュタルト概念です) ・人間の脳の奥の、進化の段階で捨てられなかった原始的で情動的な部分(ワニと馬)が、人間の非合理性や残忍さを引き出している
人間の非合理性を克服する手段としてドーピングが推奨されているのは筆者の論述の限界とも思えますが、ドーピングを人体改造(脳改造、遺伝子改造)と読み替えれば、かえってその先見の明に驚かされます。
というわけで、これもタネ本です(w
投稿情報: ばべる | 2004-07-19 23:00
親が育児/子供の健康に関して過敏なほど心配すると言うのと、疾患等に対する誤った情報(偏見)と判断が一緒になったパターンみたいですね。
白眼視される/されやすい疾患を持った患者に関してはあたしのサイトで書いたので…。
偏見であろうとテレビの視聴が取り沙汰されると言うことはそれだけ下らない番組が多いと言いたがっている人の陰謀?
投稿情報: Nagisa | 2004-07-19 23:02
目に付きやすく新奇な事柄と、なんらかの問題を結びつけて考えるのはよくある事例ですね。 あのガンジーも、鉄道の発達と犯罪・流行病の蔓延を結びつけて語っていたそうです。 テレビについては、自閉症についての認識が定まっていないうちに、結びつける考え方が広まってしまったのでしょう。
投稿情報: Hi-Low-Mix | 2004-07-20 12:21
この記事へのコメントは終了しました。
ハンセン氏病しかり、HIV感染しかり。
「そりゃそうなんだろうけど、でも」という言い訳。
ケストラーが『機械の中の幽霊』で絶望をもって書いているように、人間という存在の本質は(少なくともその一部は)反知性的で暴力的な闇、「悪魔」と呼ばれるものなのかも知れません。
これを解決するベストの手段がただちに見つからない以上、例えばかつてオスマン朝が宗教や民族間の衝突を強権をもって阻止していたように、権力を付与された理性的なシステム(国家、マスメディア、その他)の介入に期待するのが次善の策なのではないかと自分の専門上、考えてしまうのですが、問題はそのシステムの構築とメンテナンスにあるわけで。難しいものです。
投稿情報: ばべる | 2004-07-19 19:10
そう言えば、指摘されているのをあまり見かけませんが、ケストラーの提唱したホロン・テーゼは、今まさに非線形科学の姿で大きく成長を遂げようとしていますね。
投稿情報: ばべる | 2004-07-19 19:20
すいません、また勉強します…。
投稿情報: Hi-Low-Mix | 2004-07-19 20:30
A.ケストラー『機械の中の幽霊』ちくま学芸文庫
生物学を軸としたエッセイ。
筆者はユダヤ系の科学ジャーナリスト、元共産主義者、作家で、訓練を受けた専門の研究者ではないのが、この著作の長所であり短所であるところです。
この本の主張の要点はおおよそ3つで、
・デカルトに始まる心身二元論=人間機械論=線形パラダイムへの痛烈な批判
・線形パラダイムに代わるものとしての単位「ホロン」(ホロンは、言わば相互に秩序づけられ、関連づけられたゲシュタルト概念です)
・人間の脳の奥の、進化の段階で捨てられなかった原始的で情動的な部分(ワニと馬)が、人間の非合理性や残忍さを引き出している
人間の非合理性を克服する手段としてドーピングが推奨されているのは筆者の論述の限界とも思えますが、ドーピングを人体改造(脳改造、遺伝子改造)と読み替えれば、かえってその先見の明に驚かされます。
というわけで、これもタネ本です(w
投稿情報: ばべる | 2004-07-19 23:00
親が育児/子供の健康に関して過敏なほど心配すると言うのと、疾患等に対する誤った情報(偏見)と判断が一緒になったパターンみたいですね。
白眼視される/されやすい疾患を持った患者に関してはあたしのサイトで書いたので…。
偏見であろうとテレビの視聴が取り沙汰されると言うことはそれだけ下らない番組が多いと言いたがっている人の陰謀?
投稿情報: Nagisa | 2004-07-19 23:02
目に付きやすく新奇な事柄と、なんらかの問題を結びつけて考えるのはよくある事例ですね。
あのガンジーも、鉄道の発達と犯罪・流行病の蔓延を結びつけて語っていたそうです。
テレビについては、自閉症についての認識が定まっていないうちに、結びつける考え方が広まってしまったのでしょう。
投稿情報: Hi-Low-Mix | 2004-07-20 12:21