CNET Japan「パームの生みの親は脳の研究に首ったけ」より。
コンピュータと脳の最大の概念的相違点は予測能力の有無です。脳に関して言えば、あるインプットに対するアウトプットとは、脳内部の予測のメカニズムを意味します。簡単に言えば、「おい、行動を起こしたり、何かをする前には確認作業が必要だ。私は今何が起きているかを把握しているのか」と自問自答するわけです。(予測メカニズムが)成功するか否かは、正しい行動を取れるかどうかではなく、(心の中で未来について)実際に計算し、次に何が起きるかを予測できるかどうかで決まります。
たしかに人間の場合、「予測しているか否か」で対応の速度・質・内容に大きな差が生じる。天才のアマチュアよりも凡才のプロが勝るのは、それ故だろう。
より広く、より深く予測できる者がより良い対応を示すという事例は、多くの人が日常的に感じているはずだ。
彼の研究はたしかにコンピューティングにおいても価値を持つだろうが、それ以上に「人の使い方」「自分の使い方」にとって参考となるのではなかろうか。
まさに線型に対する非線型ということで。
投稿情報: ばべる | 2004-11-10 09:02