メッサーシュミットBf109は言わずと知れたドイツの戦闘機。スペイン市民戦争から第二次世界大戦終結まで、ドイツ空軍の主力として戦い続けた。
コンパクトかつシャープな形状は駿馬を思わせる。だが、胴体に直接取り付けられた主脚はトレッドが狭く、武人の蛮用に耐えるにはややナイーブだった。また、その航続距離は日米の戦闘機と比べると短かった(欧州での基準内ではあったが)。
当然のことながら、後に現れたFw190のほうが汎用性や進化の余地では分があったのは間違いない。ドイツはいつまでも109の改良にこだわらず、Fw190への移行に注力すべきだったかもしれない。
だがそれを決断すべき時期には、ドイツはまだ短期決戦で勝利できるものと考えていた。それがおごりだったと気付いた時には、既存の生産ラインを閉鎖するゆとりを彼らは失っていた。
わずかな改善のみで終戦まで戦い続けた零戦と比べればまだましだが、第一線を離れるべき時を失したと言わざるを得ない。
まー、無駄な脂肪をたっぷりつけたボディをしょぼい筋肉で動かしている人間が言う話じゃないわな。という訳で今日は腹筋プログラム。トレーニング後は太ももなどが疲弊し、あたかもBf109の危なっかしい着陸のようでございますよ。
Fw190への転換を徹底できなかった航空造兵の失敗は明らかですが、しかし私的には逆に、700馬力から1500馬力まで10年間もったBf109の設計マージンと、それを引き出した工業力を評価したいと思います。
良い機体をただ作るだけで終わらせず、その潜在力をとことんまで発揮させるための思考は、日本に全く無かったものでした。
もっともドイツ人よりも執念深いイギリス人は、スピットファイアに比べてどうにもぱっとしないタイフーンでさえ、最後はシー・フューリーにまで進化させてしまってますが…
投稿情報: ばべる | 2007-06-03 02:41