M110 203mm自走榴弾砲はアメリカ生まれ。自走化された砲としては最大級、究極と言える。その砲弾の破壊力は、M109 155mm自走榴弾砲が放つそれのおよそ倍だという。
最大射程は当初16.8km。37口径の砲に更新したM110A1では、21.3kmまで延伸された。M110A2がRAP弾を用いた場合のそれは、実に29.1kmだ。
車体は空輸を考慮してアンバランスなほど小さく、砲弾や乗員などは別の車両による支援を要する。
このM110、トルコやギリシャ、そして日本など10カ国が用いているが、アメリカではすでに退役している。というのも、MLRS多連装ロケット・システムによって更新されたからだ。初期のM26ロケット弾(フェーズ1)を用いても、その射程は32km。射程はさらなる延長が図られており、その命中精度を高める改良も繰り返されている。
こうなると、あえて榴弾砲にこだわる理由はない。FCSでも自走榴弾砲NLOS-Cが予定されているものの、155mm38口径とややコンパクトな砲となる。さらなる大射程では、NLOS-LSなどミサイル・システムが対応する予定だ。
M110はおそらく、究極の自走砲を目指して開発された訳ではあるまい。だが時代の変化、技術の進歩がM110を究極の位置に据えてしまった。それを不運と呼ぶべきか、究極の名を捧げ讃えるべきか、私にはよくわからない。
「よくわがんねーのはてめーの先行きだろが!」と電波によるツッコミを受けつつ応用プログラム(ビリーバンド付き)。体重の方は、NLOS-Cよろしくコンパクトに仕上げたいんだがなあ。
航空支援のやり方と効果自体が十数年前と今では大きく変わってきているので、非対称戦への適応性ということもあって、作戦部隊の砲兵のコンパクト化は進む一方ではないかと思います。
F-22の就役で、今後20年ないし30年間のアメリカ軍の航空優勢はまず動かないところでしょうし。
投稿情報: ばべる | 2007-06-07 19:08
ハイテク化された歩兵と、自走迫撃砲から放たれる誘導砲弾の組み合わせをよく夢想します。
高い展開能力と火力をあわせもち、汎用性も期待できるのではないかと思うのですが、やはり素人考えですかね。
投稿情報: Hi-Low-Mix | 2007-06-08 08:14
>ハイテク化された歩兵と、自走迫撃砲
尻<あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
『俺は「宇宙の戦士」の映画版を観ていたと
思ったら密集隊形で肉弾戦で細切れだった』
だ…第一次大戦の話だと思うだろうが
未来の宇宙戦争だった
頭がどうにかなりそうだった…
反戦映画ベネだとか「2」に至ってはもはやスターシップでもトゥルーパーズでもないだとか
そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
もっと恐ろしいオランダでの空襲原体験を味わったぜ…
β<古いネタを投下しておいて
こんなことを言うのもなんだが
ヒロヒコ先生お誕生日おめでとうございますと言わせてもらおうッ!
投稿情報: ばべる | 2007-06-08 20:41
最高にハイってやつだぁーッ!
投稿情報: Hi-Low-Mix | 2007-06-08 20:48