DE133<ピルスバリイ>は第二次大戦中のアメリカ護衛駆逐艦。<エドソル>級の5番艦にあたる。この時期のアメリカは膨大な数の護衛駆逐艦を建造している。それら護衛駆逐艦は、船型など基本仕様はほぼ共通だったが、機関や兵装などにより6つのタイプに分けられる。大生産力を誇るアメリカだったが、減速歯車装置の生産が間に合わぬゆえの措置だったらしい。<エドソル>級は、長船体にギヤード・ディーゼル推進機関を搭載している。
速力は21ノットと限定されているが、7.6cm両用砲×3、3連装魚雷発射管×1、ヘッジホッグ×1などバランスのとれた戦闘力を有していた。
戦後の1955年、<ピルスバリイ>はレーダーピケット艦に改装され、DER133となった。DEからDERへと改装された艦の大半は<エドソル>級だ。ディーゼル機関は一般に重く、吸排気にはわりあい鷹揚なのが、レーダー搭載には有利だったのかもしれない。
改装は大規模で、おおむね以下の通りだ。
- 中央船楼の新設
- 艦橋構造物の拡大(CIC室拡張)
- 前檣を三脚化し対空・対水上アンテナを設置
- 後檣を三脚化しタカン・ECMを設置
- 高角測定レーダー搭載
- 2番砲を撤去し、そこに旋回式ヘッジホッグを搭載
これらレーダーピケット艦の役割は艦隊や船団の護衛ではなく、アメリカ本土防空のための早期警戒だった。レーダーの進歩にともなってその役割は航空機へと引き継がれ、60年代半ばから退役している。<ピルスバリイ>の除籍は65年で、おそらく最も早く任を解かれた艦の一つだったろう。
船は状況によってその価値が変わるが、自らの身体の価値がそう変わるわけもない。
そんな訳で、ブートキャンプを再開。本日は基本プログラム(ビリーバンド使用)。ワシの脳内冷戦も一段落ついたかねー。
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