MAPO-Mig1.44はロシアの概念デモンストレーター機。アメリカのATF(後にF-22として結実する)やユーロファイターに対抗する新型多用途戦闘機へと発展していくはずだった、設計名称1.42のデモ用として製作された。
翼は三角翼とカナードの組み合わせで、垂直尾翼は2枚。エアインテークはユーロファイターのそれを鋭くしたような形状である。前部胴体の断面はMe262のようなおむすび型で、サトゥルン/リューリカAL-41Fを2基搭載する後部胴体となめらかに結びついている。その強力なパワーを活かした超音速巡航能力を持ち、実用機にまで成長すればMig29やSu27を旧式化せしめたかもしれない。
だが、ソ連崩壊とその後のロシア経済の混乱が、それらの可能性を奪った。20世紀末に製作・初飛行した1.44だが、その前途は暗い。Su47<ベルクート>と比較評価されているなどの話もあるが、今日のロシアが新世代戦闘機を開発・量産する可能性は低い。また、仮に新世代機として開発するなら、よりステルス性を重視しなければ商品性に乏しいだろう。
なんというか、第二次大戦末期の日本軍機と同じ悲哀を感じずにはいられない。
という訳で、悲哀に充ち満ちたおっさんが今日は基本プログラム(ビリーバンド使用)。うちの経済崩壊は避けたいにゃー。
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