キ147は帝国陸軍が開発した最初の対艦ミサイル。イ号1型甲とも呼ばれる。
ドイツが開発した誘導爆弾<フリッツX>の戦果に刺激され、適切な対艦装備を持たぬ陸軍が開発を命じたという。なお、甲と乙の二種はサイズもロケットエンジンも異なり、メーカも前者は三菱、後者は川崎だった。なお、いずれも液体ロケット推進で、無線誘導方式だった。
イ号1型甲はジャイロなどに問題があり、ついに実用レベルには達しなかったという。だが、そもそも強固なエアカバーを有するアメリカ艦隊から10kmの位置にまで双発機が達するには奇跡が必要だった。航空審査部でテストを担当した者ですら、最初から構想自体を批判していたという。
「無理かもしれないが挑む」と「無理だとわかっていても挑む」の間には大きな違いがあるんじゃないか、というのは当事者でないからこそ言えるのだろうか。
などと思いつつ、今日は最終プログラム(ビリーバンド使用)。まあ、ワシの場合は諦めさえしなければいいんだから、気が楽だね。
V-1号を有人化した梅花の逆で、キ147は桜花の無人版と言えます。
重量は一回り小さいものの、投下高度にもよるでしょうが射程は半分以下。さらに(フリッツXと同様)母機がミサイルを最後まで目視誘導する必要があることから、実効性は恐らく桜花以下だったでしょう。
ずっと小型で、開発経過も順調だったと伝えられているキ148の方が実用化の芽は大きかったと思われます。いずれにせよ、航空優勢を取れない状況下で使える代物ではありませんが。
投稿情報: ばべる | 2007-08-12 13:37