He177<グライフ>はドイツの爆撃機。4発だから戦略爆撃機に分類したいところだが、なんと急降下爆撃能力を有する。
急降下爆撃をおこなうということは、投下後の急激な引き起こしに耐えねばならないことを意味する。爆撃したはいいが、爆撃機そのものまで地面に突っ込んでいては単なる自殺攻撃だ。
急な引き起こしに耐えるには頑丈な機体構造が必要であり、並の4発機では空中分解してしまう。かといってむやみに丈夫では重量過多となり、さまざまな機能が低下する。それを避けるため、<グライフ>ではユニークな設計が試みられた。1つのナセル内に2つのエンジンを平行に並べ、それで1つのプロペラを回すという、他に類を見ないレイアウトがそれだ。これゆえ、一見すると双発機にしか見えない。
エンジンを分散して配置すれば胴体から遠くなり、求められる翼の強度はどんどん大きくなる。曲げモーメントもあるだろうから、影響は大きいだろう。だが両翼1カ所ずつにまとめれば、その影響を最小にできる。たしかに、利にはかなっている。
だがこの設計には、あのヒトラーすら「大丈夫か、これ?」と疑問を呈した。そして後には、あのゲーリングが「普通の戦略爆撃機にしておきゃ、ウラルだって爆撃できたのに!」と嘆いた。
結局<グライフ>は、そのユニークすぎる設計のおかげでエンジン火災が多発して信頼性が乏しかった。また、急降下爆撃に耐えられるその構造ゆえに、機体規模の割には航続距離や爆弾搭載量が不足した。二兎を追う者は一兎をも得ず、というやつだろうか。
それに比べりゃ、ただ痩せればいいだけのこっちは気楽なもんだなってんで腹筋プログラム。
まー、腹だけ脂肪が落ちるなんてことはないんで、バランス良く負荷をかけていくしかないんだよね。
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