フォッケウルフFw189はドイツの偵察機。<ウーフ>とも呼ばれたようだ(夜間戦闘機にもその名が与えられているが)。
太く短い胴を挟んで、エンジンを前端に持つ細く長い胴が伸びている。この双胴の後端は水平尾翼で結合されている。短い胴から生えた直線翼は双胴を貫いているから、下から見上げると翼のある額縁のようだ。事実、ソ連軍では「空飛ぶ額縁」のあだ名を与えている。
実はこの双発機、ドイツ空軍からは単発偵察機として要求されている。競作されたブロームウントフォスBv141は要求仕様どおりの単発で、性能面でもおおむねFw189を上回っていたという。だが、採用されたのはFw189だった。双発ゆえに被弾時の耐久性に優れる点が評価されたようだが、それ以外の要素もあったろう。なにしろ、Bv141は世にもまれな左右非対称機だったからだ。いかに性能面で先行していても、顧客に不安を与える機体はやはり望まれなかったのだろう。
構造がシンプルだったためか、大戦中はドイツのみならずチェコでも生産されている。
「鬼面人を驚かす」のたぐいよりは、地味でも使いやすいものがどこでも歓迎されるのかね。などと思いつつ、今日はせっせと最終プログラム(ビリーバンド使用)。地道に、地道に。
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