207型潜水艦は西ドイツの輸出用潜水艦。1964年から15席がノルウェーに輸出された。なお、ノルウェーでは<コッベン>級と呼称する。
第二次大戦後、西ドイツは潜水艦の建造において制限を受けていた。基準排水量はわずか350トン(後に450トンに緩和される)。とても遠洋での通商破壊に用いることはできない。あくまでバルト海沿岸部での防衛用だった。
この制限下で、西ドイツは潜水艦の建造を再開する。1962年に201型を誕生させ、その非磁性鋼に起因する問題を取り除いた205型を完成させる。予備魚雷を廃止し、完全単殻船体としたことにより、それらは小型ながらも極めて実用性の高い艦として仕上がった。
そして厳しい制限による小型化は、ニッチながらも優れた商品価値に結びついた。北欧ノルウェーではまさに沿岸部で防備にあたる小型潜水艦を求めており、他のNATO諸国の潜水艦では過大にすぎたのだ。
こうして1964年、205型をベースとした輸出用潜水艦として207型は誕生した。207型は長くノルウェーの防衛にあたり、後にデンマークやポーランドへと再輸出されている。
きびしい制約の下でこそ生まれる価値もあるものだ、などと思いつつ最終プログラム(ビリーバンド使用)。わしももうちょっと自分にきびしい制約をかけるべきなのかなあ。
コメント