ええと、どこから書けばわかりやすいかな。
SdKfz231がドイツ軍の装甲車で、それに無線機を装備したのがSdKfz232。ここまでは問題ない。
でもこの231も232も、なぜか二種類まったく違うモデルが存在する。片方は昨日紹介したように、民生トラックに近い6輪車であるのに対しも、もう片方は8輪。しかもSdKfz233と234として開発されたのに、1937年に231と232に改称している。まさか平和な日本の73式小型トラックよろしく、「おなじ型式番号でなきゃ予算取りが大変」なんてことがあったわけでもなかろうに。
…てな訳で今日紹介するのは8輪のほうのSdKfz232。前後に二つの操行装置を持つのは6輪の232と同じだが、8輪すべてが駆動・操舵に用いられるという凝ったつくりだ。エンジンも後部に置かれ、民生車両とは大きく異なる。
また、武装は7.92mm機銃のみならず、2cm砲も搭載している。
これだけ違うためか路外機動力にも優れ、大戦末期まで第一線で活躍している。やっぱ足回りは大切だな、ってことで今日は下半身プログラム。以前よりは少しスムーズにできるようになった気がするが、単にサボリ方を身につけつつあるだけかもしれない。地道に、地道に。
色々バタバたしっぱなしでして、ご無沙汰しております。
>この231も232も、なぜか二種類まったく違うモデルが存在する。
ふと思い出して少しだけ調べてみたのですが、チェンバレンの「ジャーマンタンクス」によればこれらの車輌の沿革は
1932年:Sdkfz231と232(6輪)の生産開始
1937年:Sdkfz231と232(6輪)の生産終了
1936年;試製車輌623と624の生産開始
1937年:試製車輌623と624を制式名Sdkfz233と234に改称。
1939年:Sdkfz233と234をSdkfz231と232に改称(8輪)。
1942年:Sdkfz233と234を改造した7.5cm砲装甲車(新)Sdkfz234の生産開始。
1944年:Sdkfz233と234の派生型である(新)Sdkfz233/1~4の生産開始。
Sdkfz番号にはこれと言った規則性がなく、またヘッツァーのような重要な車輌へ付せられていない等混乱の種となりがちなことは周知の通りですが、上の沿革を見る限り、事務手続きの誤りから異なる車輌の同じ番号が重複して付けられたのではなさそうです。
6輪と8輪のそれぞれの指揮通信車バージョンにも、わざわざ同じSdkfz263(6輪)及び(8輪)が付せられていることも、上の考えを補強する材料になるかと思われます。
たぶん、陳腐化して早々に退役した6輪装甲車の任務だけでなく、Sdkfz番号をも8輪装甲車に引き継がせたのでしょう。6輪装甲車はラインからも部隊から姿を消していますから、現場で混乱が起こることはなかったでしょう。
シュピールベルガーの「ドイツ軍装甲車」等専門書には詳しく書いてあるでしょうが、残念ながら未読です。
投稿情報: ばべる | 2009-02-24 07:21
訂正:1936年と37年の順番を入れ替えて書いていました。
投稿情報: ばべる | 2009-02-24 07:27