紀元前294年は<攻城者>デメトリオス一世がマケドニア王に即位した年。
彼の異名は、紀元前305年におこなったロードス島攻囲戦にちなんだものである。大型の攻城塔を建築するなどしておこなわれたその攻撃は極めて苛烈だったが、翌前304年にプトレマイオス一世の軍が到着したことにより終結した。この勝利を記念して建造されたのが、あのロードス島の巨像である。
さてせっかく王となったデメトリオス一世だが、紀元前287年にはマケドニアを放棄しており、紀元前283年にはセレウコス一世に捕らえられて獄死している。
なんだか歴史には敗北ばかりが記されているようにも見えるが、どうなのだろう。あの時代に攻城塔を建築したり運搬したりするにはどれほどのリソースをかき集め、管理する必要があったかを想像すれば、<攻城者>とまで謳われた彼が無能であったとは思えない。
運がなかったのか、それとも王としてはまだ足りぬ部分があったのか。知識の浅い私には判断しがたいところだ。
てな訳で今日は最終プログラム。いろいろ敗北は続いているけど、まあまだ判断しちゃいけないんだろうな。
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