SdKfz301はドイツ軍の重装薬運搬車。B4号特殊牽引車とも呼ぶ。一種の工兵車両で、主に敵のトーチカなどを破壊するのが役割だ。
その運用はかなり特殊だ。通常は1名の乗員が操縦して戦場へと赴くが、戦闘にあたってその乗員は降車する。つまり無人で前線へと向かう訳だ。最近のアメリカ軍とかじゃないから、当然コンピュータによる自動操縦なんてことはない。ラジコンよろしく無線で操作する。
で、敵の防護拠点間際まで進むと、車体前面がごっそりとすべり落ちる。実はこれがまるごと装薬となっているのだ。SdKfz301はすたこらと後退し、巨大な装薬は敵の防護拠点を吹き飛ばすという訳だ。兵士らを危険にさらすことなく堅固な敵トーチカを破壊できるという、合理的な兵器と言えよう。
だが運用はなかなか大変だったらしい。なにせ無線で指示しようにも、車両が見えなくなってしまうとなんともならないのだ。突撃砲やティーガーに乗った兵士が無線操縦したようだが、平坦な土地ばかりではないからそれでも見失ったりもしたらしい。
SdKfz301C型ではTVカメラを車体にとりつけ、それでモニターしながら操縦するテストも行われている。だがさすがに実用化はできなかったようだ。
また戦争末期には、PzB54対戦車ロケット砲4門を車体上部にとりつけて、戦車駆逐車ともされている。後の米軍の<オントス>や自衛隊の60式対戦車自走砲のご先祖様と言えるだろうか。
先進的というかけったいというか…などと思いつつ今日は脂肪燃焼プログラム。
わしの脂肪もSdKfz301の装薬みたいにごっそり落ちてくれるとうれしいんだがなあ。
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