紀元前362年、テーバイらボイオティア同盟軍はアテネ・スパルタ連合軍をマンティネアの戦いにおいて勝利した。だがそれは苦い勝利だった。ボイオティア同盟軍は多くの上級将校、わけてもエパミノンダスを失ったからである。このためスパルタ軍を敗走せしめたにも関わらず追撃が不十分となり、戦果拡大はならなかった。
エパミノンダスは、レウクトラの戦いで斜線陣を用いて勝利したことで高名だ。
いわゆるファランクスでは最右翼が弱点となる。兵士はそれぞれが持つ楯で自らの半身と左隣の兵士を守る。それゆえ最右翼は半ば敵に身をさらさねばならないのだ。
これを補うため、多くの軍は最右翼に最精鋭の兵士を揃えた。
だがエパミノンダスはあえて最左翼に精鋭部隊を配置し、最も早く突出させた、逆に右翼側ほど前進を遅らせ、最右翼の接敵タイミングそのものを遅らせた。
レウクトラの戦いでは、これにより敵右翼から混乱を生ぜしめ、ついには1.5倍以上の敵軍に勝利した。
タイミングを操るってのはすごいものだよな、などと思いつつ今日の二回目はエリートのミッション3。
「間が悪かった」とか「いい機会がなかった」なんて言うのはやっぱり愚かな訳で。きちんとした人は、その「間」や「機会」を作るべく知恵を尽くしているんだよなあ。
コメント