ホーカー400はホーカー・ビーチクラフト社のビジネスジェット機。だがもともとは、三菱がMU-300<ダイアモンド>として開発した機体である。
巡航速度に優れて燃費も良いMU-300は当初多くの受注を集めたが、FAAの審査方針変更の影響などから販売は伸び悩んだ。エンジンを強化した<ダイアモンド2>も開発されたが受注はわずかだ。そして小型機業界再編の中、三菱は段階的にレイセオングループのビーチクラフト社に同機の販売・製造を移行していった。そして88年にはビーチクラフト社が製造権を獲得し、三菱は完全に撤退した。
だがビーチクラフト社は90年にはストレッチ型を発売。さらにアメリカ空軍が同機を給油・輸送機訓練用の練習機として採用した(T-1A<ジェイホーク>)。また1992年から、航空自衛隊も輸送・救難機用練習機として同機を導入する。
製造権を譲渡した三菱としてはさぞかし悔しかったことだろう。だが、三菱ブランドのままでこれほど売れたかは疑問だ。下手をすれば「武器輸出禁止の国是に反する」とか文句をつけられるおそれもあったろう。今となってはただ、この失敗をMRJの開発・販売にあたって教訓として活かして欲しいと思われるばかりだ。
なーんて偉そうにコキながら今日は基本プログラム。400という大台を達成したことは喜びたい。だが、これで油断すべきではないし、なかなか体重が減らないからといって投げ出すべきでもない。いろいろな紆余曲折があろうと、地道に、できることを少しずつ。
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