ベル412は中型双発の多用途ヘリコプター。
傑作軍用ヘリUH-1<イロコイ>(モデル205)の血脈に連なる機体の一つだ。205を双発化して安全性を高めた212の基本構造は、手堅く踏襲している。
だがメインローターは、それまでの2枚ブレードから4枚ブレードに変更された。これにより、巡航速度は大幅に改善している。ローターブレードはグラスファイバー製で腐食の心配がなく、エラストメリックベアリングの採用でグリース給油の手間が不要となるなど、整備性も大きく向上した。
面白いのはメインブレード根本のボルトで、これを1本はずすことで4枚のブレードをあたかも2枚ブレードのように折り畳むことができる。この工夫のおかげで、ベル212と同じスペースへの収容が可能となっている。
本格的な海軍向けヘリならブレードの折り畳み機構は珍しくないが、コストや整備面で大きなマイナスとなる。しかしこれだけ簡単な機構なら、そういったマイナスを最小としつつ、既存顧客に「これまでと同じサイズですよ」とアピールできる。なかなかに考えられた設計と言えよう。
てなことをエラソーにのたまわりつつ、今日はTAEBO1。こういった「ちょっとした知恵、工夫」を身につけるのも修行のうちだよねー。
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