セスナ525<サイテーションジェット>はアメリカのビジネスジェット機。セスナ500<サイテーション>に始まるベストセラーシリーズの最小型機として、そして原点回帰として開発された。
セスナ500は「ジェット機より安くターボプロップ機より安いビジネス機」として誕生した。セスナ社は運行支援や保守料などを機体価格に含めることによって手軽さを強調し、ビジネスジェットの顧客層を大きく広げることに成功する。
同社は<サイテーション>シリーズを次々と開発し、広がる顧客のニーズに次々と応えていった。
だが乗用車などでもよくあるように、新たなバリエーションは大型化、高級化へと走りがちだった。
そこで1985年、<サイテーション>のコンポーネントを活かしつつ、よりコンパクト、よりシンプルな機体として生まれたのが<サイテーションジェット>である。
巡航ミサイル用エンジンをベースとしたFJ44ターボファンの双発とすることで部品点数を減らして整備性、信頼性を向上させた。また、T型尾翼の採用により胴体を短縮でき、重量や価格を抑えることに成功している。
こういった原点回帰で成功した機械を見るのは面白いな、などと思いつつ今日はTAEBO AMPED 入門編。
単なる「回帰」ではなく、新たな技術、新たな状況を織り込んだ上で「原点」を再度捉え直すというのは本当に難しい。失敗すると単なる懐古や道化になってしまう。
…まあ、わしみたいに「原点」がなんだったかわからないのに比べりゃそれでもましか。
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