この変わった双胴船は現在、アラスカ造船所(Alaska Ship & Drydock)で建造が進められている米海軍研究所の双胴型高速実験船「E-Craft」となる。
[From 米海軍研究所が開発中の双胴型高速実験船「E-Craft」 - Technobahn]
いわゆるSWATHのようだ。
海面に接する部分が非常に細く、造波抵抗を小さくできるので、高速を得やすい。浮力は、水面下の魚雷状の船体で得ることになる。3D図を見ると、両舷に2基ずつガスタービンエンジンを搭載しているように見える。おそらく一種の統合電気推進なのだろう。ガスタービンは重量が軽いので、上部構造物内に設けても重心が上がりにくい。英国のCVFもスポンソン内にガスタービンを搭載する予定のはずだ。
記事によるとフェリーとしても運用するらしいが、少々疑問もある。SWATHなので幅を広くとりやすく、レイアウト面では有利だろう。ただ、先に述べたように海面に接する部分が細いため、搭載物の重量によって喫水が大きく変化してしまう。海象による影響を受けやすくなるおそれがある。バラストタンクに注排水させてカバーする手もあるが、いかにも運用が難しそうだし、維持コストも高くなりそうだ。
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