606年、グプタ朝滅亡後のデリー北方にて、まだ16歳の若者が王位についた。名はハルシャ・ヴァルダナ。
彼はガンジス河畔のカナウジを首都として四方を転戦、ついにはヴィンディヤ山脈以北の北インドをほぼ統一した。世に言うヴァルダナ朝である。
王は当初ヒンドゥー教徒だったが、のちに仏教に帰依している。ナーランダ僧院では多くの僧侶が教義研究に勤しんでいたが、その中には遠く唐からやってきた玄奘三蔵の姿もあった。
ハルシャ王はまた文芸にも優れ、仏教を主題とした戯曲も著すほどだったという。
文武に優れ、信仰も厚いハルシャ王だったが、その死後に王国は急速に分裂していった。
あまりに立派な指導者がいると、後継者が育ちにくいのかもしれないな。
などと夢想しつつ、今日はTAEBO T3 イグニション。
そういう意味では、わしみたいなボンクラも、世の中のバランス上ありなのかしら。
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