コードロンCR770はフランスの試作戦闘機。航空機メーカ以外でも生産できる簡易な軽戦闘機として、C714やCR760に次いで開発された。
CR760の3号機となるはずだった機体に新しい主翼とエンジンを搭載したモデルだった。エンジンは製作決定からわずか50日で完成させたルノー626(空冷倒立V型16気筒・800hp)だった。なお、さすがに部品にはC714で採用してた12RoIのそれが多く転用されていたらしい。12RoIは450hp、CR760のデルタRC40エンジンは730hpだから、かなりの性能向上が見込まれただろう。
しかし1940年5月、初飛行時にエンジンのクランクシャフトが折れてしまった。幸いなんとか着陸には成功したが、修復のいとまもなく、ドイツによる鹵獲を恐れ破壊されてしまった。
ベースとなったエンジンの出力を倍増しようというだけでも無理があるのに、しかもそれを50日で達成したというのだから、事故も当然だったろう。また、空冷倒立Vで16気筒となると、後方のシリンダーは加熱が著しかったに違いない。クランクシャフトが保ったとしても、実用化は困難だったと思われる。
などと上から目線でほざきながら、今日はターゲットタエボーの胸&肩および腹筋。まあ、困難に挑んだ者にはリスペクトも必要だろう。その経緯や結果の善し悪しは別として。
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