912年、後に東フランク王となるハインリヒは、その妻マティルデとの間に一人の子を授かった。彼は長じて東フランクの王位を継ぐのみならず、神聖ローマ帝国初代皇帝と名乗ることになる。名は、オットー1世。
彼は当初、近親者を重んじることで反乱を防ごうと試みた。しかし、それはむしろ血族同士での争いを導いてしまう。
彼の実の弟、異母兄、実の息子、娘婿などと戦い、勝利した。その実績を持ってローマ教皇より皇帝の冠を授かったのだが、彼はそれを単純に誉れとして受け止めたのだろうか。
人は時代との関係なく生きられぬものゆえ彼の戦いを今日的な道徳で批判すべきではないだろう。だが、血肉を持ち、女人の腹から生まれてくるという意味ではなんら変わらぬ存在でもある。
やはりなんらかの痛み、悲しみがあったのではなかろうか、とこんにちの凡愚は考える。
などと本当になーんも知らないところをさらしつつ、今日もTAEBO AMPED入門編。
まあ、こんな風に時代を無視して今日的倫理で眺めてしまうのが、歴史を知らない証拠なんだろうけどね。