第6話
フリットらは、イワークらからマッドーナ工房の話を聞く。イワークの工作用MSがザラム派やエウバ派のMSに引けを取らぬ実力を持っているのは、ムクレド・マッドーナの凄腕故だと言う。
グルーデックは<ファーデーン>外郭のマッドーナ工房へとフリットやウルフらを向かわせる。先の戦いで活躍したガンダムに興味を抱いていたマッドーナは、二つ返事でフリットらに協力を申し出る。
しかしそこに、新たな客が現れた。奇怪なケープとマスクを身につけた武器商人を名乗る男、ヤーク・ドレである。その傍らには、あのデシルの姿もあった。
マッドーナはヤーク・ドレからも協力を要請されていたのだが、<ファーデーン>を守ってくれたフリットらにこそ協力したい、とその要請を断る。
捨て台詞を残して去るヤーク・ドレ。デシルはすれ違いざま、フリットに言う。
「同じXラウンダーでも、君とは格が違うんだ…」
謎の言葉に戸惑いながら帰路につこうとするフリットら。そこに、UE襲来の知らせが届く。 マッドーナは秘かに組み上げていた新型、Gエグゼスをウルフに託す。フリットはウルフが駆るGエグゼスに同乗し、出撃したディーヴァに合流しようとする。しかしザラム派とエウバ派の艦隊は互いの反目から、UEに防衛線を突破させてしまった。
フリットはバルガスにガンダムの射出を要請する。フリットは戸惑うウルフに指示、Gエグゼスとガンダムを併走させ、真空中で乗り移る。その胆力に舌を巻くウルフ。ガンダムとGエグゼスは巧みなコンビネーションを見せ、見事に<ファーデーン>を守りきった。
第7話
ディーヴァとともにUEを叩かねばいずれ<ファーデーン>も失われる。共通の認識を抱くドン・ボヤージとラクト・エルファメルだったが、その部下らはかつてのしがらみから抜けきれずにいた。些細ないさかいを繰り返す彼らに、二人は頭を悩ませる。
一方、ディーヴァに乗り込んだマッドーナはその設計を解析、隠された機能があることに気付く。しかし、それを発動させるにはパスワードが必要だった。
マッドーナはグルーデックに<ミンスリー>へと向かうことを提案する。<ミンスリー>の領主アルザック・バーミングスは軍需産業と深く関わっており、連邦軍の機密にすらアクセス可能な男との評判だった。ドン・ボヤージはバーミングスをかつての戦友と語り、交渉への協力を約束する。
しかしそこにUEの大部隊が迫る。<ファーデーン>最大の危機に、ザラム派とエウバ派が立ち向かう。マッドーナの協力と、AGEシステムで量産されたドッズライフルによって戦力は大幅に増しているはずだが、戦況は思わしくない。UEは高速タイプを投入していたのだ。ディーヴァの面々が奮戦するも、圧される一方だ。
敵艦がコロニーを射程にいれるまであとわずか。フリットは新ユニット、スパローの射出をバルガスに依頼する。
空中換装を試みるフリット。だが、UEの魔手が無防備なフリットに迫る。あわやと思われた瞬間、ドン・ボヤージの専用MSが間に入る。爆光の中からその姿を現すガンダム・スパロー。
その活躍と、ドンの捨て身の戦いに自分たちの目的…<ファーデーン>市民らをなんとしても守る…を思い起こしたザラム派・エウバ派の共闘により、形成は逆転する。
スパローはその高速を活かしてUEの母艦に肉薄、遂に撃沈せしめるのだった。
第8話
ザラム派とエウバ派の艦隊を引き連れ<ミンスリー>に入港するディーヴァ。
最初は非協力的だったアルザック・バーミングスだったが、ドン・ボヤージの遺志を継いで闘いたいとするラクト・エルファメルの姿勢に態度を和らげる。
そんな中、フリットはバーミングス邸で意外な人物と再会する。ユリン・ルシェルだった。バーミングスは彼女を養女だと言うが、どこか不自然なものをフリットは感じる。
マッドーナはザラム派・エウバ派のMS改装に取り組み、バルガスはディーヴァの秘められた機能の解析を急ぐ。そしてグルーデックやウルフ、エルファメルらは戦術の検討を進める。フリットはその間隙を利用し、ユリンとの逢瀬を楽しむのだった。
しかしそれもつかの間でしかなかった。
ストラー・グアバラン率いる連邦軍艦隊が<ミンスリー>沖に現れ、グルーデックらに投降を呼びかけてきたのだ。
緊迫の中、突如UEがグアバラン艦隊を襲う。隙を突いての脱出を提案するエルファメルに、グルーデックは連邦軍を救うべく出撃すると答える。
ザラム派、エウバ派らとともに勇戦するディーヴァ、そしてガンダム。グアバランも共闘し、見事UEを撃退する。
なぜ助けたかと問うグアバランに、グルーデックは同胞として当然の責務だと答える。グアバランは連邦軍の一員として、グルーデックと共闘すると宣言するのだった。
<ミンスリー>より出撃する艦隊。しかしそれを見守るユリンの傍らには、ヤーク・ドレの姿があった。
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