さるきっかけにより、過去の自分に関する記録に触れる。
正直、あまり憶えていないことが多い。ならば多分、その記録のほうが正しいのだろう。私の記憶はどうにもあてにならない。
そのころの私は失意の中にあり(あ、ずっとか)、去るべき時までを一人、責任感だけで維持していた。心配してくれる人もあったが、それらの方々に対しては意味もなく明るく振る舞ったり、ただただ絶望を述べたりもした。
おそらくは、多くの人にたいそう迷惑をかけたのだろう。
今思えば、もっと為すべきことは多くあったとも思われる。それでも、私は私のやれることをやれるようにやってきたつもりだ。
それでも結局は迷惑をかけつづけていたのだから、なんともひどい輩だ。そんな私に関わった人にはお詫びしか申し上げられない。あえて言えば、それらの因果を私が今こうして苦く味わっていることをもって、溜飲を下げていただければありがたい。私には、それぐらいしかできないのだから。