めぞん六星の書斎の部屋「今日のチョット気になること10/2」より。
「平和はただでは手に入らない」
「俺たちが沈黙することが戦争に最も近づく事になるんだから」
これらにはまったく同意。市民が政府や政治についてあきらめてはならない。そして、平和の維持にはそれなりの痛みを覚悟しなければならない。
「戦争をしたがる人々から日本を、世界を守ろう」
「自衛隊は警察予備隊として国内を守ればいい」
こちらは、言葉が足りないと捉えるべきだろうか。
世界を守るのであれば、なんらかの方法で世界中の「戦争をしたがる人々」を抑制しなければならない。
抑制の方法はいくつかあるが、確実な手段として武力がある。だから「戦争をしたがる人々から日本を、世界を守」るために自衛隊を平和維持軍として派遣するという考え方もできる。
それを否定するなら、「戦争をしたがる人々」を確実に抑制できる他の方法を「声高に訴え」るべきだ。
ぜひ教えて欲しい。どうすれば武力を伴わずに確実に抑制できるのかを。
私は本当に、戦争が嫌いなのだ。
泰平の日本でもようやくポスト冷戦期の安全保障論議が始められているわけですが、反省と学習と改革の動きは右サイドのイニシャティヴによってのみ行われていて、対する左サイドにはほとんど実のある議論は見られず、冷戦期の遺物のプロパガンダやドグマの泥沼に陥ったままであるようです。
「アメリカの核の傘への依存」と「利己的独善的な一国平和主義」という2つの批判をどう克服するのか? 右サイドの提唱するような古典的な「国家理性の論理」に対して、左サイドが新しい安全保障理論を構築するためには、まずこの問いに明快に答える必要があると思うわけですが。
と言うか、
そもそも学説史(先人の業績)の系統的な摂取に基づかない議論は、煽動には役立つでしょうが、理論としては何の意味も持たないものでしょう。
投稿情報: ばべる | 2004-10-03 15:52
例えば、必読の入門書として、
モーゲンソー、現代平和研究会訳『国際政治 権力と平和』福村書店(1998年)
日米関係については、こちらは研究書ではありませんが、
外岡秀俊、本田優、三浦俊章『日米同盟半世紀 安保と密約』朝日新聞社(2001年)
投稿情報: ばべる | 2004-10-03 15:59
>モーゲンソー、現代平和研究会訳『国際政治 権力と平和』
むむむ、12000円…。
今度図書館を利用します。
投稿情報: Hi-Low-Mix | 2004-10-03 17:01