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2005-02-09

コメント

ばべる

いや、これこそ「戦場の霧」ではないかと(w

>…いや、そこで「自前の大型輸送機を!」とか「民間空港で
>も武器弾薬を扱えるようにしろ!」って方向にもってくのは
>多分違うよ。
そのための有事法制推進なわけですが、まあ軍民の調整以前に、まず3自衛隊と海保の統合的運用をどうにかしないと。
今回のインドネシア遠征は好機だったのに、結局統合司令部は置かれず…

ところで(話題が変わりすぎですみません)、米海軍の沿海戦闘実験艦(X艇)がFSF-1「シー・ファイター」と命名されましたね。FSFはFast Sea Frame……意訳すると高速システム艦?
ttp://www.news.navy.mil/search/display.asp?story_id=16997

海兵隊のHSVで運用実績を積んだ高速カタマラン+"Frame"の名が伊達じゃないサンダーバード2号並の徹底したモジュール方式の組み合わせがいかにも未来調。
排水量1,100t(推定)。最大速力50kt。
お値段は6,000万ドル。ただし量産型は1隻2億ドルまでアップの予定。

Hi-Low-Mix

カタマランということは、LCSとして建造する2隻ともまた違う船形なんですねえ。
先日読んだ本において「アメリカ的=モジュール化」という話がありましたので、今回のお話にはいささかぎょっとしております。

ばべる

すみません言葉が足りませんでした。
FSFはLCSの直接の原型ではなくて、LCS関連分野のためのカタマラン船体の実験艦で、これがそのまま実用化される可能性は小さいと思われます。「2億ドル」はFSFでなくてLSCのお値段です。

FSFは海軍研究所(ONR)がイギリスのメーカーに発注した艦ですが、ONRはどうも1,000t以下のカタマラン型軽LSCのコンセプトがいたく気に入っているようで、FSFの姉妹的ポジションの「ストリートファイター」や「シー・ランス」といった複数の計画を主導しています。

一方、海軍が正式に発注しているLCS計画は、今のところローッキード案がディープV式モノハル、GD案がトリマラン、そしてレイセオン案がSES。ロッキード案がもっとも保守的ですが、しかしロッキードは、これとは別にONRと一緒にSWATH式カタマラン艦の研究に既に10年以上にわたり取り組んでいたりするから面白い。

しかるにF-23やX-32の先例を鑑みるに、勝つのはロッキード案LSCのような気が…

ばべる

>「アメリカ的=モジュール化」という話
うーむ、とても面白いですね。
PC/AT互換機の勝利も(IBMがそれを意図していたかどうかはともかく)モジュール化の勝利ですし。

近世に始まる機械論は、結局のところ2つの流れに分かれると思うのです。宇宙を一つの総合として見るゲシュタルト的(あるいはホロン的)な考えと、宇宙を交換可能な部品の集合体として見る構造主義的(デカルト的機械論)な考えです。

あまり深く考えずにレッテルを貼ってしまうと、モジュール化機械の思想とはまさしく後者の理想的形態のように見えます。実際、認知心理学は「脳のモジュール化構造」といったことを強く主張していたりします(w

まあ、モジュール化によるまとまりの要請が、上の方向から来るのか下の方向から来るのかということを考えると、問題は「ゲシュタルト対構造主義」のような二元論に単純化することはできないような気がするのですが、とりあえずモジュール化=究極の構造主義と仮定すると、

モジュール化=究極の構造主義=究極のデカルト機械論=究極の近代西洋科学技術哲学

ということで、現在のアメリカ最強!アメリカ絶好調!の要因が上手く説明できるのかも(w

武器文化における「モジュール化」の歴史と位置づけという与太話を思いつきましたが、長くなるし話題がはみ出すので割愛します(w


ところで、「サン・フランシスコ」艦長が12日付で解任されました。
ttp://www.news.navy.mil/search/display.asp?story_id=17080

この記事によれば、艦長が定められた航法上の重要な手続きを怠り、そのために艦が海山に衝突したというのが事故のあらましとされています。「グリーンヴィル」の時と同様、慣れがもたらしたヒューマンエラーということのようです。

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