もっと見る
« 今日の出費 | メイン | 今日の出費 »
人間は社会を作ることにより、生存競争に勝利した。社会なき人間は脆弱であり、自然への勝利はおぼつかない。
テロは、社会の構成員が同一社会の構成員から人命などを奪う行為である。このため、テロは社会そのものを破壊する行為として機能する。
テロを避けるため、社会は相互の監視と異質成分の排除へと動く。まったく同質の人間など存在しないから、この動きはそのまま無限の抗争へとつながる。すべての人は孤立し、社会は消失する。
その結果は、最初に述べたとおりである。
>社会は消失する。 「我々が暮らしているような社会は消失する」と言い換え た方が正確になるのではないかと。何故なら、テロリズ ムを設計の一部として内包した社会、テロリズムを欠い ては正常に機能しない種類の社会が存在するからです。
逆に言えば(このような社会から学ぶならば)、社会を 解体に追いやるようなテロを根絶するための有効な処方 箋の一つが、まさに国家によるテロの独占・管理・行使 ということになります。
投稿情報: ばべる | 2005-07-16 04:45
>国家によるテロの独占 おっしゃるとおりです。 なので、この文では戦争やら軍隊は一切否定していません。
>テロリズムを設計の一部として内包した社会 むむむ。それは常態としてテロリズムを含む社会なのですか。 できましたらその事例をお教えください。
投稿情報: Hi-Low-Mix | 2005-07-16 07:09
社会の内なるイデオロギー的な「敵」に対する不断の闘争によって、自らの正当性を保っているような体制です。 闘争の激烈化は社会の効率性を弱め、体制の支配力を強めます。しかしイデオロギー擁護の必要上、一般に前者より後者が重視されるので、結果として闘争は管理されたテロの形態を取る事例が多くなります。 要するに、イデオロギー革命によって成立した全体主義体制のことですね。ロベスピエールは(彼自身の政権は全体主義ではありませんが)このイデオロギーのことを「徳」と呼んでいます。
>テロの独占 暴力装置の独占(近代国家成立の大前提)と、それがテロという形態で用いられるかどうかはまったく別問題です。 名著、と云うか奇書ですが、コーリー『軍隊と革命の技術』岩波現代叢書が御参考になるかと。
投稿情報: ばべる | 2005-07-16 13:48
>イデオロギー革命によって成立した全体主義体制 なるほど。 そういった状態はあまり長続きしないと思われますが、どれぐらいの期間維持できれば「社会」と呼べるんでしょうね。 >別問題 ご指導ありがとうございます。 自分は今回もまた不用意に「テロ」とか「社会」という言葉を使ってしまったようですね。
投稿情報: Hi-Low-Mix | 2005-07-16 17:54
>どれぐらいの期間維持できれば 赤色クメールは4年で崩壊(テロ犠牲者約200万人) ソ連は75年で崩壊(テロ犠牲者約2000万人) 民主ヴェトナムは61年目で健在(テロ犠牲者数約100) 北朝鮮は57年目で健在(テロ犠牲者数約200万) 中共は56年目で健在(テロ犠牲者数約6500万)
なので、50年間が目安となるのではないかと思います。
犠牲者数の典拠 クルトワ、ヴェルト『共産主義黒書 ソ連篇』 恵雅堂出版 ブレジンスキー『大いなる失敗』飛鳥新社 他
投稿情報: ばべる | 2005-07-16 19:08
この記事へのコメントは終了しました。
>社会は消失する。
「我々が暮らしているような社会は消失する」と言い換え
た方が正確になるのではないかと。何故なら、テロリズ
ムを設計の一部として内包した社会、テロリズムを欠い
ては正常に機能しない種類の社会が存在するからです。
逆に言えば(このような社会から学ぶならば)、社会を
解体に追いやるようなテロを根絶するための有効な処方
箋の一つが、まさに国家によるテロの独占・管理・行使
ということになります。
投稿情報: ばべる | 2005-07-16 04:45
>国家によるテロの独占
おっしゃるとおりです。
なので、この文では戦争やら軍隊は一切否定していません。
>テロリズムを設計の一部として内包した社会
むむむ。それは常態としてテロリズムを含む社会なのですか。
できましたらその事例をお教えください。
投稿情報: Hi-Low-Mix | 2005-07-16 07:09
社会の内なるイデオロギー的な「敵」に対する不断の闘争によって、自らの正当性を保っているような体制です。
闘争の激烈化は社会の効率性を弱め、体制の支配力を強めます。しかしイデオロギー擁護の必要上、一般に前者より後者が重視されるので、結果として闘争は管理されたテロの形態を取る事例が多くなります。
要するに、イデオロギー革命によって成立した全体主義体制のことですね。ロベスピエールは(彼自身の政権は全体主義ではありませんが)このイデオロギーのことを「徳」と呼んでいます。
>テロの独占
暴力装置の独占(近代国家成立の大前提)と、それがテロという形態で用いられるかどうかはまったく別問題です。
名著、と云うか奇書ですが、コーリー『軍隊と革命の技術』岩波現代叢書が御参考になるかと。
投稿情報: ばべる | 2005-07-16 13:48
>イデオロギー革命によって成立した全体主義体制
なるほど。
そういった状態はあまり長続きしないと思われますが、どれぐらいの期間維持できれば「社会」と呼べるんでしょうね。
>別問題
ご指導ありがとうございます。
自分は今回もまた不用意に「テロ」とか「社会」という言葉を使ってしまったようですね。
投稿情報: Hi-Low-Mix | 2005-07-16 17:54
>どれぐらいの期間維持できれば
赤色クメールは4年で崩壊(テロ犠牲者約200万人)
ソ連は75年で崩壊(テロ犠牲者約2000万人)
民主ヴェトナムは61年目で健在(テロ犠牲者数約100)
北朝鮮は57年目で健在(テロ犠牲者数約200万)
中共は56年目で健在(テロ犠牲者数約6500万)
なので、50年間が目安となるのではないかと思います。
犠牲者数の典拠
クルトワ、ヴェルト『共産主義黒書 ソ連篇』 恵雅堂出版
ブレジンスキー『大いなる失敗』飛鳥新社
他
投稿情報: ばべる | 2005-07-16 19:08