中日新聞より。
迎撃実験はハワイ沖で行われ、カウアイ島から発射される模擬の中距離弾道ミサイルを米海軍のイージス巡洋艦「レークエリー」が探知、同「シャイロ」がSM3で迎撃する。探知した弾道ミサイルの航跡情報は米国の軍事通信衛星「ミル・サット」を通じて共有されるが、「きりしま」は米軍の通信ネットワークから外され、単独でミサイル航跡を追尾する。
日米のイージス艦はともに「リンク16」と呼ばれる大容量の戦術交換システムを搭載し、本来なら艦同士の情報交換も可能。しかし、米軍はMDについて「ミル・サット」経由を決めている。「きりしま」が「ミル・サット」を利用するには米側の許可と秘匿通信解除装置や新たな通信装置の搭載が必要だが、いずれも実現の見通しはたっていない。
わたしの記憶では、リンク16は主にUHFを使用するはず。人工衛星なり航空機なりで中継しない限り、水平線以遠へのデータ転送は難しい。だが、わずか46km程度の間隔でMD艦を並べるよりは、より広い範囲に展開させたほうが共同交戦能力が高まるだろう。
だが、日米がデータを共有してあたかも一体となったかのような戦い方をしめせば、「集団的自衛権」云々で揉めるのは必定。
本来は「それが必要」と国民を納得させる努力を政治家はしなければならないはずだが、残念ながら現状のとおり。
海自なり日本政府なりがきちんと方針を示せば、アメリカがとくに拒むとも思えないが。
……ああ、Winnyあたりでの情報流出を危惧している可能性はあるか。
なんだか突っ込みどころ満載の記事ですが…
>米軍はMDについて「ミル・サット」経由を決めている
(゚Д゚ )ハァ? ミルサットって何?
もしかしてMILSTARのこと?
それともMILSATCOM? それは宇宙軍の衛星通信部門のことだぞ。戦略衛星通信が全部ここの管理下にあるのは当たり前。
>「きりしま」が「ミル・サット」を利用するには
(゚Д゚ )ハァ? 米艦を経由してLink16でネットに参加すればいいやん。それに、どうしても直接BMC2につなぎたいなら、MILSTAR(EHF帯)は使えないが、太平洋上のFLTSAT4(UHF帯)を使わせてもらえばいいだけのこと。
>全米軍ネットワーク「IBS」に加わることは禁じた
(゚Д゚ )ハァ? 枯れたイージスと最新のIBSを同列に置くと? MDと違って一銭も出してない、しかも米軍ハイテク化の肝中の肝である現在進行形のアーキテクチャに簡単に参加させてくれるわけがないだろ?
それにこの理屈で言うなら、未だにイージスの中枢がブラックボックスのまんまなことも書いとけ。
……無知なのか意図的なのかは不明ですが、アーキテクチャと運用が混同されているために、記事全体としてはほとんど意味を成していませんね。
有事に、同盟国の有力な戦闘・情報ユニットを無条件で戦力外に置きっぱなしにするなどという馬鹿な話はありません。アーキテクチャの上ではいつでも接続可能な状態にしておき、実際に接続させるかどうかの最終的な決定権さえ保持しておけば問題は何もありません。(通常の)イージスとLink16がまさにこのような状態にあります。
もし日米同盟のあり方を批判したいのであれば、米国の意図について批判すればいいのであって、アーキテクチャの話を持ち出すのはかえって論拠を薄弱にするだけです。
(例えば、潜在的な敵国に新鋭戦闘機を売却してもほとんど大事無い理由が説明できません)。
投稿情報: ばべる | 2006-06-18 18:49
>ミルサット
「軍用人工衛星」を固有名詞と勘違いしているとか…。
投稿情報: Hi-Low-Mix | 2006-06-18 21:34
米軍がひそかに前線まで運んでいたABL(空中発射レーザー)試作機で、テポドン2が撃墜されたらすごい(w
で、過負荷を起こしたABLも直後に火を噴いて分k(ry
投稿情報: ばべる | 2006-06-19 14:56