哲人皇帝ことマルクス・アウレリウス・アントニウスは180年没。これをもって五賢帝の時代が終わり、ローマは衰退への道を歩み始める…らしい。
正直、教科書で学んだこと以外では「ローマ人の物語」でしか知らない。「哲人とか言うぐらいだから、首都でずっと思索にでもふけっていたんだろう」なんて思っていたぐらいだから、彼をどう評価すべきかはわからない。
とはいえ、少しずつでも学んでいくしかないわけだ。その割にろくすっぽ勉強などしていない訳だが。それでも、少しずつ学ぶための練習という意味も含めて今日は最終プログラム(ビリーバンド使用)。明日はイベントゆえ、トラブルも避けるために短めのプログラム。
ローマ史の一般書では、モンタネッリの『ローマの歴史』がオールタイム・ベストですよ。
語り口も、学説(まあそれなりに古いですが)をきちんと扱っている信頼性も、あくまで総史なのに妙に細かいエピソードが要所要所に盛り込まれているバランスもよし。欧米的な一般教養書の鑑と言えましょうか。
ローマ人とラテン文化を理解する上では、高田康成『キケロ』もコンパクトながらよし。
次は……うーん、その次くらいのステップの本が日本にはないのですねえ。『キケロ』でも指摘されているように、ギリシア関係の本は山積みなのですが、ラテンは…
投稿情報: ばべる | 2007-09-23 14:24
幸い邦訳が岩波文庫で揃っている『プルターク英雄伝』を(これは読み物としても第一級ですし)、長谷川博隆先生の『カエサル』と『ハンニバル』(共に講談社学術文庫から復刊されています)、その次はもう生のローマ人の声を聞くために、カエサルの『ガリア戦記』『内乱記』、キケロの『友情について』『キケロー弁論集』を読まれればよろしいかと思います。
並行してシェークスピアのローマ史劇を。彼のソースはほぼプルタクコスです。
『アエネアス』『サテュリコン』『変身物語』などの文学作品は、まあ好き好きで。『サテュリコン』はお薦めですが。
投稿情報: ばべる | 2007-09-23 14:34
京都大出版会推奨(http://www.kyoto-up.or.jp/jp/seiyokoten1.html)。いよいよ英雄伝に手が付いた。いやしかし高い。奨学金が切れてからは買ってないですね私は(おぃ)。評価する能力はないですが,この出版不況の中,こんなシリーズを延々続ける気合を評価したいと思うのです。
投稿情報: teiresias | 2007-09-24 01:56
あれ,すいません,リンクが変な具合に…。
京都大出版会の当該頁,http://www.kyoto-up.or.jp/jp/seiyokoten1.html
に張ろうとしましたのに…。
申し訳ありません,削除等,処置お願いいたします…。お手間おかけして申し訳ありません…。
投稿情報: teiresias | 2007-09-24 02:00