メッサーシュミットMe262<シュワルベ>はドイツのジェット戦闘機。
デザインはモダンで、米英が初期に開発したジェット戦闘機よりも洗練された印象を与える。
主翼にはわずかに後退角がつけられ、まだ耐用時間の短かったジェットエンジンをその下面にポッド式に備える。
胴体の断面はおむすび型で、コクピットはその中程にある。長い機首には30mm機関砲(MK108)4問を擁していた。
その最高速度は870km/hにまで達し、連合軍のレシプロ戦闘機よりはるかに速い。
「すげーよドイツ! Me262量産の暁には連合軍など(以下略)」と、ガキだった私が妄想を逞しくしたのもご理解いただけるだろう。
だがまあ、少しずつながら知識を得ると、そのような妄想にいろいろとあらが目立つようになってくる。
後退翼はエンジン変更による重心位置の移動に対処した結果であり、必ずしも速度向上を狙ったものではなかった。
開発時は尾輪式の降着装置で、飛び上がるたびに滑走路を焼いていた。
ポッド式にエンジンを備えるため摩擦抵抗は大きく、寿命の短いエンジンのメンテナンスを少しでも容易にするための苦肉の策だったとうかがわれる。
おまけにヒットラーは爆撃機としての運用に拘り、その実用化を遅らせた。
それらのことを知ると、Me262が「洗練されていた」とは言えなくなる。
だが、それらを知ったがゆえにMe262を生み出すまでに多くの試行錯誤があったと理解できた。多くの努力、多くの苦闘。その結果は戦局を覆すには間に合わず、無駄だったとも言える。しかし、今の私はそれを否定できない。誰もが自らの戦いの中にあり、その結末は誰にとっても明確でないことを学んだからだ。
私もまた自らの戦いから逃げられない。という訳で、今日はエリートのミッション2。このプログラムでは両肩と両太ももを集中的に使う。貧弱な私の身体はMe262のエンジンのように吹き飛びそうだが、だからと言って逃げることもできぬ。
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