YW306は中国北方工業公司(NORINCO)が開発した自走多連装ロケット砲。
車体にはYW531H(85式装甲兵員輸送車)を利用し、30連装130mmロケット砲を載せたターレットを備えている。
一般的には輸出用とされているが、WZ303(70式130mm自走多連装ロケット砲)の後継として中国軍が採用しているとする資料もある。
中国軍は規模が大きく、昨今の技術革新のスピードも著しい(以前が停滞しすぎていたとも言えるが)。このため、多様なAFVが並行して開発・導入されているケースが目立つ。
中国軍が昨今配備を急いでいる装甲兵員輸送車はYW534(89式装甲兵員輸送車)で、これはYW531Hよりも大型の改良型だ。対して、YW531Hはタイやミャンマーに輸出されている。もし中国軍が兵站を重視するなら、YW306はあくまで輸出用に留めようとするはずだ。
中国がYW306を自国軍にも配備しているのか、また配備しているならなにゆえかがわかれば、中国軍の戦略思想の一端を知ることになる。
他者には他者の合理性があるはずで、それをただ「ばかげたこと」と切り捨てれば、得られたはずの知識を自ら遠ざける結果となる。
てな訳で今日は最終プログラム。
エクササイズの動き一つ一つにも合理性があるはずで、それを体感できないうちは、まだまだ理解不足ということだよね。
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