カプロニ・ベルガマスキCa331<ラフィチャ>はイタリアが軽偵察爆撃機として開発した。
直列空冷のイソッタ・フラスキニ・デルタRC40エンジン(770hp)の双発で、1940年に初飛行した機体としては、やや非力に見える。だがその操縦性は優れており、最高速度も高度5100mで483km/hと悪くなかった。機首は段のない流線型の風防で、He111あたりを彷彿とさせる。
どういう訳かイタリアはあまり本機に興味を示さず、むしろドイツが国内での生産を検討した。なお、この試みはアルミ合金の供給不足によって断念されている。
軽偵察爆撃機だったCa331Aに対し、Ca331Bは夜間戦闘機とされた。
こちらはエンジンを840hpのデルタ4に換装している。こちらは、量産体制が整ったところでイタリアが降伏しており、実戦には参加できなかったようだ。なお、ドイツは同機の原型2機を持ち帰ったらしい。
しかし、なぜドイツが<ラフィチャ>に興味を示したのかはよくわからない。ちょっとハインケルっぽいのが気に入った…なんてこともあるまい。自国にあまり見られない機体ということで、ニッチ的な役割を与えようとでも考えていたのだろうか。
てなことを考えつつ、今日は最終プログラム。
半端物にも居場所がある、と願いたいものだ。
コメント