ブレゲーBr482はフランスの爆撃機。ブレゲー社にとってがはじめての4発爆撃機だった。モックアップに終わったBr480、それをもととしたBr481が設計され、そこから1938年に2機の原型機製作に至った。
猫背ながら流線型の機体、ガラス張りだが太く多い窓枠が目立つ機首、やや小ぶりの双直尾翼が特徴的だ。エンジンは当初イスパノスイザ12Ybrs1(860hp)とされたためもあってか、4発機としては小型だ。
敗戦時、2機の原型機はドイツ軍による接収を逃れるため、それぞれに逃亡を図った。2号機はアルジェリアへと送られたが、1942年11月の連合軍による爆撃で破壊される。そして1号機だが、こちらはバイヨンに送られて隠され、ドイツ軍占領下を生き延びたと記録されている。いくら小ぶりとはいえ、4発機をどうやって隠していたのだろう。まさかイラクのMig25みたいに土に埋めていたということもなかろうに。
そしてこの1号機、エンジンをイスパノスイザ12Z(1350hp)に換装した上で、1947年11月28日にツールーズにて復活を果たしている。その後もエンジンのテストベッドとして用いられ、1952年まで現役にとどまったという。
フランスの粘り腰も侮りがたいものだ、などと思いつつ今日は最終プログラム。足腰をみっちり鍛えておかないとね。