スイスの右派与党・スイス国民党が禁止を求めている、イスラム教寺院モスクに付随する細い尖塔(せんとう)「ミナレット」建設に関し、最大都市チューリヒが建設反対を訴えるポスターの掲示を認めた。このポスターはバーゼルやローザンヌなどでは、「人種差別的」として、掲示が禁止されている。
[From CNN.co.jp:チューリヒ、「人種差別的」な政治ポスターの掲示認める]
(中略)
スイスでは11月29日、ミナレットの建設是非に関する国民投票が実施される。国民党は、ミナレットがスイス憲法の精神に反するものだと主張。
(中略)
しかし、チューリヒは「表現の自由」という観点から許可。「掲示を許可しなければ、余計にこの問題が注目を集めることになる」と述べている。
(中略)
ミナレット建設については、スイス国内のキリスト教、ユダヤ教、イスラム教の各指導者が禁止に反対する共同声明を発表したほか、他の党は国民投票の必要性がないと主張している。また、世論調査でも国民の51%が建設禁止に反対している。
まず、スイス国内の宗教指導者ら(ことにキリスト教)の声明は高く評価したい。
しかし、与党がこのように悪趣味なポスターを展開しようとしている状況はどうかと思う。また、国民の半数近くが建設禁止に反対していない(たぶん『興味がない』などもかなり含んでいるのだろうが)というのも不安だ。
「表現の自由」の名の下に、他者への中傷・愚弄を認めるのは文明人のすることじゃない。
現在、スイス全体が大きく右旋回しているというのが一つ。
スイスが直接民主政と民兵を基礎とした、きわめて閉鎖的な、多宗教多民族国家(スイスを果たして「国家」と呼んでよいものか、未だに疑問ですが…)であること。
スイスの歴史とは内戦の歴史であり、州と州、都市と都市とが戦争をしていない時間は、ナポレオンに征服されるまではほとんどありませんでした。
レト・ロマン語やプロテスタントは、そういった血で血を洗う闘争の中から、自分たちの地位を築いていったわけです。
これはずっと奴隷状態に置かれていた被支配州や都市についても言えることです。
要するに、スイスで自分たちの「権利」を主張し、場所を要求するのであれば、(血は流さないまでも)戦わなければならないし、また戦わないような奴は認められない、ということですね。
投稿情報: ばべる | 2009-10-29 01:04
・傭兵いっぱい!
・武装中立!
・スイス銀行に入金してくれ…
…だめだ、おれ…
投稿情報: Hi-Low-Mix | 2009-10-31 06:56