SSBN-599<パトリック・ヘンリー>はアメリカの原子力潜水艦。先に紹介した<ジョージ・ワシントン>級の2番艦にあたる。
1960年に就役し、1982年まで核抑止の一翼を担い続けた。しかし以後はSLBMを下ろしてSSNに種別変更され、1984年には退役、1997年には解体が完了した。
なお、艦名はアメリカ独立運動指導者に由来する。
「自由を与えよ、然らずんば死を与えよ」の名文句は、彼によるものである。
彼はアメリカ独立後、連邦政府によって各州の主権、人民の権利が脅かされることを恐れ、合衆国憲法修正第1条から第10条(いわゆる権利章典)を採用すべく強く働きかけた。銃規制反対派が拠り所とする「人民の武装権」は、修正第2条によって規定されている。
それにしても、連邦政府への権限集中を危惧した彼の名が、合衆国の強大な力を象徴するSSBNに与えられたというのはなかなかに興味深い。
などと偉そうにほざきながら、今日はTAEBO 1。
個々人の権限と政府の権限が必ずしも相矛盾するものではない、という認識がアメリカにはあるのだろうか。やはり民主主義の先進国は違うのだろうなあ。