SNCASE SE 700はフランスが第二次大戦中に開発したオートジャイロ。ドイツ占領下の1944年に完成しているが、開発の経緯はよくわからない。
オートジャイロはヘリコプターと異なり、ローターをエンジンで駆動しない(一部に、補助的に駆動するものもある)。他のプロペラで前進し、そこで発生する気流を回転翼にうけて上昇する。このためヘリコプターのような垂直離着陸はできないが、固定翼機と比べると短距離で離陸できる。
SE 700はオートジャイロとしてはかなり特異なデザインで、密閉型の風防を持つ。乗員は3名だったようだが、配置は不明だ。ハッチは左側面にある。短い胴体の中央下部に330馬力のベアルン6Dエンジンを搭載しており、延長軸で機首のプロペラを駆動する。手元の写真ではなぜかブレードを確認できないが、どうも2枚だったようだ。
前脚は機首下面に引き込み式となっている。おそらく延長軸との干渉を避けたのだろう、せっかくの引き込み式なのにカバーはポッド状にはみ出している。
機体後部には水平尾翼が伸び、その両端に垂直尾翼がある。オートジャイロの垂直尾翼はローターを避けて背の低い物が多いが、SE 700では下方向に伸びている。そしてその下端には主輪が設けられていた。
(オートジャイロのわりには)スマートだっただけあって、最大速度は220km/hに達した。
一説によると少数機が製造され郵便輸送に用いられたとされているが、試作のみに終わったとの説もある。なんとも謎の多い機体だ。
などと放り投げつつ、今日はターゲットタエボーの二頭筋&三頭筋および背中。まあ、努力も方向性がずれているとあまり実らないものだよなあ、としみじみ思う。
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