874年はシーア派第12代イマーム、ムハンマド・ムンタザルが姿を現し、かつ神によって隠されたとされる年。
第11代イマームであるハサン・アスカリーが亡くなり、弟であるジャアファル・イブン・アリーが葬儀の礼拝を進めようとしたところ、5歳の少年、ムハンマド・ムンタザルがこれを退けた。
「イマームの葬送礼拝を導けるのはイマームのみ」
少年はそう語ったとされる。つまり、彼こそが第12代イマームであると宣言したという訳だ。しかしその直後、彼は忽然と姿を消したという。
シーア派十二イマーム派では、彼は死することなく「隠れ」ており、いつの日にか再臨し、イスラームを全世界に確立し、公正と平和をもたらす、とされている。
しかし、シーア派でも他の分派はこれを信じず、またスンニ派ではムハンマド・ムンタザルが実在したか否かすらいぶかしむ者が多い。
たしかに、にわかには信じがたい話だ。父の葬儀の時にだけ突如あらわれ、すぐに所在が分からなくなった少年こそが、いつの日にか再臨する救世主だ、なんて。
とはいえ、そこに仮託する人々の気持ちもわからないではない。というか、おそらく自分も他人から見れば似たようなものだろう。
などとのんきにほざきつつ、今日はTAEBO T3アクセラレーション(エクスプレス)。理屈だけで人間が日々を暮らせないのは良い事なのか否か。よーわからんね。
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