ITmediaより。
それに比べ、PCにソフトウェアはほとんど付いていなかったのだ。唯一含まれていたのは、プログラミング言語のBASICだった。余談だが、それにマニアが飛びついてBASICブームが起き、手作りの文化が生まれた。
(中略)
このような真剣勝負のビジネスの場に、PC文化が生み出したITマニアは必要ない。人的資源に限りがある中堅・中小企業ではなおさらだ。自社のビジネスプロセスを見直し、経営環境の変化に柔軟に対応できるITシステムを選択することが重要である。
そんなわけでSAPやOracleなどのERPを導入せよ、という趣旨らしい。ビジネスが真剣勝負というのはまったくそのとおり。しかしそれ以外の点ではまったくいただけない。
大企業だろうが中小企業だろうが、身の丈にあったシステムこそが肝心。大規模なパッケージが中小企業にも適切とする論拠がはなはだ貧弱だ。
また「ITマニア」がシステムを動かしてきたとする見方も眉唾物だ。むしろ、エンドユーザコンピューティングの進歩が、属人的・分散的システムへとつながった点を批判すべきだろう。そこで責めるべきは「ITマニア」ではなく、全体としての最適化を軽視してきた管理職・経営者たちではないか。