マッキMC205はイタリアの戦闘機。以前紹介させていただいたMC202<フォルゴーレ>の改良型だ。
MC205には大きく二つのモデルがある。一つはMC205V<ベルトロ>(グレイハウンド)、もう一つはMC205N<オリオーネ>(オリオン)だ。
<ベルトロ>はMC202後期型のエンジンをフィアットRA1050RC58<ティファネ>(DB605のライセンス生産版・1465馬力)に換装したモデルだ。イタリア降伏までに66機が空軍に引き渡され、P-51<ムスタング>に匹敵する性能を発揮した。後期型は武装を20mm×2、12.7mm×2と強化されており、その実力はドイツも認めている。ドイツ軍はイタリア降伏時に60機を入手しており、その後も200機近く生産させたほどだった。
対する<オリオーネ>はエンジンこそ<ベルトロ>と同じだが、全体に修正を施してある。翼幅を延長し、胴体もエンジン取り付け位置を前進している。
<オリオーネ>は<ベルトロ>以上の重武装となったが、それと引き替えに速度などが低下してしまった。それ以上に問題だったのは、生産性だった。<ベルトロ>はエンジン以外ほとんど<フォルゴーレ>のままだったので既存ラインをそのまま利用できたが、様々な変更を施された<オリオーネ>は新しい機材を必要としたのだ。このため、<オリオーネ>はわずか2機の試作に終わっている。
良かれと思って最善を尽くすよりも、無理せぬ改善が適切な時もあるということか、などと思いつつ今日も最終プログラム(ビリーバンド使用)。
わしも<ベルトロ>よろしく地道に改良しますよ。でも、途中でヘタリアしちゃったらまずいよなあ。
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