当面の対処

私は家族を養う。
そのために自らの信念が命ずるところも無視するし、自らに向けられる冷たい視線にも気付かぬふりをする。
なるべくすべてに無関心を装い、危惧も懸念もどこかへ押し込む。
これじゃ肯定的な評価が得られる訳もない。数字にでる評価もそうでない評価も、小さくなって当然だ。
だが、こうやって私の一部を殺し続けなければ、私は自らの義務を果たせない。
だから容赦なく、自らの一部を殺す。こんな愚かな行為が良き明日につながる訳もないという不安も含め、殺し続ける。