カントZ501<ガッビアーノ>はイタリアの単発飛行艇。偵察と爆撃を主任務として開発された。
フランスのブレリオ社で腕をふるったザバタ技師がカント社に招かれた設計している。
艇体は背の低い流線型、主翼は支柱付きの楕円翼と流麗なイメージだが、いかんせん単発ということもあってかプロペラのサイズが大きく、結果、ひどく高い位置に主翼とエンジンを掲げるように配置していた。
このためいささかアンバランスなデザインとなり、本機をはじめて見た子供は「ママ、助けて(マンマユート)」と叫んだという。<マンマユート>はその後、非公式なニックネームとされている。
Z501はスペイン戦争でも活躍し、ルーマニアでは沿岸警備および海兵隊用として多用された。
低速で防備は貧弱であったものの信頼性と航続距離に優れていたため、第二次世界大戦終結まで現役を退くことはなかった。イタリアが連合国とファシスト側に分裂した時も、双方で運用していたらしい。
やはり実用性に富んだ機体だったのだろうな、などと思いつつ今日の二度目はTAEBO T3 イグニション(エクスプレス)。
そもそもの要求仕様からアンバランスになることはあっても、基本に忠実な振る舞いは正しい結果につながるのだろうなあ。
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