1993年11月、まだイギリス領だった香港の啓徳空港に中華航空のボーイング747-400がアプローチした。
同機は完成から1年にも満たない新鋭だったが、台風による強風、そして啓徳空港独特の、ビルすれすれの高さでの降下を強いられるアプローチルート(いわゆる香港カーブ)とあいまって、そのタッチダウンはわずかにずれていた。逆噴射など急制動をおこなったものの間に合わず、機体は滑走路先の浅瀬までオーバーランしてしまった。
けが人はでたものの、幸い死者は免れた。だが軟泥地にはまりこんだ747の巨体は動かせず、悪いことに他の飛行機の邪魔になってしまった。
やむをえず、中華航空機は爆破処分された。新鋭747-400での全損は、この機が初めてだったという。
1998年には新しい香港国際空港が完成し、危険な香港カーブも昔話となった。
自らが操縦した機体の爆破を聞いた機長のショックはいかばかりだったろうか。などと偉そうにかまえつつ、今日はTAEBO T3 トランスフォーメーション(エクスプレス)。
まあ、わしも毎日いたたまれない感じなんで、許してやってください。