政府は11日、中国の習近平国家副主席が14日に来日し、天皇陛下や鳩山首相と会談すると発表した。
[From 天皇陛下と中国副主席14日会見…宮内庁懸念 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)]
陛下と外国要人との会見は1か月前までに申請を受け付けるという政府内の慣行を外れた特例的措置で、「日中関係は政治的に重要」とする鳩山首相の指示に基づき、最終的に宮内庁が受け入れた。
(中略)
天皇の政治利用との批判が出ていることについて、鳩山首相は11日夜、首相官邸で記者団に対し、「1か月ルールは知っていたが、しゃくし定規なことが、諸外国との国際的な親善の意味で正しいことなのか。諸外国と日本の関係をより好転させるための話だから、政治利用という言葉は当たらない」と述べ、問題ないとの考えを強調した。
鳩山由紀夫氏の祖父、鳩山一郎氏を思い出す。
彼はロンドン海軍軍縮条約批准を巡る論議で、「軍縮問題を内閣が云々するのは天皇陛下の統帥権干犯にあたる」として濱口内閣を攻撃した。「天皇陛下」という誰にも否定しがたいアイテムを政争に用いた訳だ。
以後、軍部はこれを論拠として政府・議会の方針から乖離し、ついには暴走を始める。
戦後、GHQはこれを問題視し、彼を公職から追放した。
血筋や氏素性で政治家としての方向性が決まるわけではないかもしれない。しかし、こういった悪しき事例を当然知っている人が、軽々しくこのようなことをするのはどういうことなのだろう。
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